2014-03-10

この旅一番の難関!?イスラエル入国

ヨルダンの次はイスラエルへ向かう。
イスラエルへの入国というのはとにかく厄介である。日本人の観光での入国はビザがなくても入国することは可能だが、イスラエルと対立している国への入国スタンプがあると審査が厳しくなる。また、イスラエルへの入国スタンプがあるとその対立国に入国する際に入国を拒否される可能性があるという。

つまり、イスラエルへの入国の事実がパスポートに残ってしまうと後々めんどくさい。

ということで、イスラエル入国時にはスタンプを押さないでくれ、と審査官に言わなければいけないのであった。さらに、陸路で入国する場合、イスラエルと隣国の国境での出国スタンプがあると、たとえイスラエルへの入国時にスタンプがない場合でも、「この国境から出国したということはつまり、イスラエルに入国した」ということになりばれてしまう。

つまり、ヨルダン国境での出国スタンプももらわないようにしないといけない。

これは外務省HPにも記載されていることである。
http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure.asp?id=44
ホームページによると2013年1月から入国スタンプ自体が廃止されたそうだ。
ただ、色々調べてみると入国審査自体がそもそも厳しめで、対象のスタンプがなくても質問攻めにあって入国時に何時間も足止めされた人も多々いたりして、不安は残る。

また、その時の対立国としてはイラク、レバノン、リビア、サウジアラビア、スーダン、シリア、イエメン、ソマリア。
まぁ行かないだろうなという国々なのだけど、どこで何が起きるかわからないのでやはりスタンプをもらわない方向でいこうと決めた。

友達と待ち合わせをしてバスターミナルまでセルビス(乗り合いタクシー)で行く。前々日にイスラエルからシリアへの攻撃があったばかりだという話をすると、1度外務省HPみたほうがいいかもねって話になって、ターミナルからまた戻って、イスラエルへの危険情報がでてなかったことを確認して、またターミナルまでいった。無駄に思えるかもしれないが、こういうことが重要だと思った、知ってたなら事前に見ておけという話でもあるが。

バスターミナルのセルビス乗り場で、国境であるキングフセインブリッジ行きを探し乗る。すぐに人が集まったのであまり待たずに出発。1時間くらいで国境に到着。1人6ディナール(約840円 ※1ディナール=140円)。

ヨルダン出国は「ノースタンプ」と言ったら、もうわかってたかのようにあっさりやってもらえた。別紙にスタンプを押してそれを渡される。出国税10ディナール(約1,400円)を支払い完了。
表にイスラエル国境行きのバスが来るのでそれに乗る。ある程度人数集まらないと出発しない。
大した距離じゃないのに5ディナールに、荷物1つにつき1.5ディナールで6.5ディナール(約910円)。高い…。バスの中で出国のスタンプの紙は回収された。

本来なら10分くらいの道のりだと思われたけど、色々な場所でストップして荷物をチェックしたり、バスの中をチェックしたりで45分くらい乗ってた。
やっとイスラエル入国審査所についた。思ったより混んでいて行列ができている。

キングフセインブリッジの国境は入国の場合、日曜から木曜は午前8時から午後8時まで、金曜と土曜は午前8時から午後1時までとなっている。(ヨルダン政府観光局
ただすでにホームページ上の出国税の表記が誤っているため、行く前に現地で確認したほうがいいかも。また、イスラエルの情勢により国境が閉まったりすることもあるらしいのでとにかく行く直前の情報収集は重要。

まずは大きな荷物を預ける。手荷物だけ持ったまま、謎のカウンターへ行きシールをパスポートに貼られた。
そのまま手荷物のボディのX線チェック。空港の感じ。ここでこの貼られたシールのNにチェックが入った私は個別でさらにボディチェックをうけることに。
なんとなくだけど、審査官の人も「なぜこの人にチェックをうけさせるの?」的なジェスチャーをしてた。まぁほんとにランダムで仕方がないのかもしれない。

ボディチェックではいきなり「Do you have a gun?」と聞かれて、聞かれ慣れない質問に一瞬止まった。その後その人がはははと笑っていたので、冗談だったのかなと思う。まぁでも大したチェックではなくすぐ終わり、最後の難関と思われるパスポートチェックへ。

ここで引っかかると面倒なことになる。
だいたいこういうのは女性が厳しいから男性の方に並ぶ。
前の人たちも同行者がいる場合は一緒にパスポート提出していたので、本当に何もわからない旅行者風に友達と一緒にパスポート出す事にした。
それでもOKで、すかさず「ノースタンプ」でとお願いするとそれもあっさり了承。聞かれたことは「どのくらい滞在するのか」「イスラエルでどこへ行くのか」と自分の名前のみ。パレスチナ問題があるから、さすがに自治区にいくとは言えなかったけど、「エルサレムだけ1週間」と言って質問は終わった。
あとはパスポートをぱらぱらーっと見て、私のパスポートに押してある世界最南端のウシュアイアのスタンプを見つけて「ここまで行ったの!?すごい!」「イースター島のスタンプもある!わお!」と旅をほめられて、「パスポートの期限がきれても絶対保存しておきなよ!」と。
あまりに想像と違う審査に戸惑いつつ、あっさりと審査が終わった。最後に「Enjoy!」と言われて、本当に拍子抜けした。

スタンプの代わりにこの青い紙を渡されて、滞在中は持っているように言われた。
審査のあとに、この紙をチェックする場所が1ヶ所あって、そこを通過したら無事入国完了。その場所に預けていた荷物がばらまかれているから自分のをピックアップして終わり。
かなり恐れていた入国だったけど、結局他の国とたいして変わらなかったなという印象。でもほんとこれ偶然だと思った。後に行った人の話を聞くと、やはり足止めされる人もいたし、あっさり抜けた人もいる。

あとこの日は土曜で審査所が13時に閉まる事になっていた。私がパスポートチェック行った時点で12時くらいだったから何時間も質問してたら閉まっちゃうもんな、とかも思ったり。

そこからエルサレム市内までシェアワゴンで1時間くらい。
42シュケルに、荷物1つで5シュケルだから、47シュケル(約1,269円 ※1シュケル=27円)。
両替所はあったけど、土曜だからなのか閉まっていた。ヨルダンで少しシュケルに両替してあったのでよかった。

3つの宗教の聖地があるエルサレム。そしてパレスチナ自治区のアパルトヘイトウォール。色々なことが起きて本当に濃い時間だった。心揺さぶられたイスラエル、絶対忘れられない。


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